ご相談内容/生活習慣病

高血圧

高血圧になる原因・誘因は、遺伝と環境因子です。

遺伝 高血圧になりやすい体質があり、その体質が遺伝することがわかってきました。
両親が共に高血圧の場合、子供が高血圧になる確率は約60%、片方の親が高血圧の場合は、約30%といわれています。両親とも高血圧でない場合は、子供が高血圧になる危険性は5%にとどまっています。
高血圧の原因として、遺伝が大きく関わっていることが分かると思います。
塩分(ナトリウム)の取りすぎ 塩の中で血圧を上げる成分は、ナトリウムです。食塩の主成分は塩化ナトリウムなので、塩分の取りすぎが血圧を上昇させてしまうのです。
体内にナトリウムが増えると交感神経・脳神経の反応が高まり、血圧が上がります。
食塩をたくさん取ると、のどが渇いて、水を多く飲むようになります。その結果血液中の水分量が増え、血液量が増加します。血液量が増えれば、血管の内圧が上がり血圧が上昇するのです。 塩分の取りすぎが、高血圧の原因になるのはこうした訳からです。
運動不足 運動をすると、血管が開いて血流が促されます。そうなると強い圧力がなくても、血流がスムーズになり、運動後には血圧が低下するようになります。
運動不足は、これらの逆の状態を招くので、高血圧の原因となります。
肥満 肥満は、高血圧の原因となるばかりでなく生活習慣病の温床でもあるので、注意が必要です。肥満になって脂肪が過剰にたまると動脈硬化が進むので、高血圧の原因になります。肥満で体の体積が大きくなると、体のエネルギー消費量が増えるため心臓の送り出す血液量が増え、血圧が上昇します。
加齢 加齢が高血圧の原因となる主な理由は、年をとると共に血管が老化するからです。手足など体の末梢神経が、硬くなったり、細くなったりすることで血流が悪くなる動脈硬化が、高血圧の原因になります。末梢神経の血流が悪くなることで、心臓が過度に働き血液を送り込もうとします。その結果血圧が上昇してしまうのです。
ストレス 忙しい現代人は、いつもストレスにさらされています。ストレスも高血圧の原因となります。
気温(寒さ・暑さ) 寒いと、血管が収縮します。着ているものも重くなります。そうしたことが血圧の上昇を招きます。

心臓疾患

心臓病の原因

先天的な異常 先天的な異常を原因とする心臓病は、心房中隔欠損や心室中隔欠損などのように心臓や血管の奇形という形で異常が現れることが多くあります。これらの先天的心疾患は、程度や個人差によっては成長と共に自然治癒するケースがありますが、基本的には早急に手術を行なって治療する必要があります。
生活環境 生活環境を原因とする心臓病の場合、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病が原因となることが非常に多いことがわかっています。生活習慣病の多くは、血管や血流に影響があるので、血流をコントロールしている心臓にも影響が出ない筈は無いのです。
体外からの影響 一部の心疾患には、健康であっても何かの拍子で起こるものがあります。心臓に強い衝撃が加えられることで起こる「心室細動」がそれにあたります。また、心臓にダメージが無くても、エコノミークラス症候群などで出来た血栓が心臓に送られることで心不全を起こすこともあります。

腎臓疾患

腎臓は尿をつくっているだけの臓器ではありません。体内の塩分・カルシウムの量のバランスをとり、血圧の調整、ホルモンの分泌、ビタミンDの活性化など、生命活動に欠かせない多くの機能をもっています。

腎臓は組織の一部が壊れても、すぐにほかの部分が代行するため、なかなか病気の自覚症状はあらわれません。逆にいえば、むくみや高血圧、食欲不振などの自覚症状が出た時には、かなり腎臓病が進行してしまっているといえます。

肝臓疾患

脂肪肝 食事で摂った脂肪は、小腸で脂肪酸に分解され、肝臓に送られます。しかし、糖分や脂質を摂りすぎて、肝臓に送られる脂肪酸が増えると、肝臓で脂肪酸から作られる中性脂肪が肝臓にたまります。
また、アルコールの飲みすぎでも肝臓に中性脂肪がたまります。つまり、脂肪肝とは、食べ過ぎや飲みすぎによって肝臓に中性脂肪やコレステロールが溜まった肝臓の肥満症とも言える状態です。肝臓に中性脂肪やコレステロールが溜まった脂肪肝は、動脈硬化を始めとするさまざまな生活習慣病を引き起こす恐れがあります。
肝炎 アルコールを飲みすぎて、肝機能検査に異常があるといわれても、最初のうちは肝臓は病気になっていません。しかし、そのまま飲み続けていると、脂肪肝になり、さらには「アルコール性 肝炎」を引き起こします。アルコール性肝炎は長い間脂肪肝の状態が続くと起こるとされています。アルコール性肝炎になると、肝細胞が破壊されて炎症が起こるため、全身の倦怠感や黄疸、発熱、吐き気などの症状が現れます。しかし、アルコール性肝炎の初期であれば、禁酒することで肝臓の機能が改善の見込みがあるため、この段階で改善しましょう。また、NASHというアルコールなしで発症する非アルコール性脂肪性肝炎もあります。しかし日本ではウイルス性による肝炎が80%を占める。日本では特にA、B、C型が多いです。
肝硬変 慢性肝炎の状態が長く続くと、「肝硬変」(肝臓が小さくて硬くなる)になります。
肝硬変は、肝臓が小さくて硬くなるだけでなく、正常に働くことのできる細胞の数が減り、肝臓の機能が失われていきます。そして、肝臓がんを発症しやすい状態になります。
初期のうちはほとんど自覚症状はありませんが、沈黙の臓器といわれる肝臓も肝硬変が進行するにつれて特徴的な症状があらわれてきます。
  • 尿の色が濃い
  • むくみ
  • 腹水

消化器系

胃腸疾患

腹痛や胃炎など胃腸に関する病気は私たちにとってかなり身近で、多くの人々が悩まされている病気の一つです。胃腸病にかかる原因は、ストレスや食生活、不規則な生活など様々な原因により引きおこされます。

口から入った食べ物は、消化器官において消化・吸収され、最後に残ったものが糞便として肛門から排泄されます。それまでの道のりは長く、口→食道→小腸→大腸→直腸→肛門となり、全長は約9mにもなります。この距離を口から入った食べ物は2〜3日ほどの時間をかけて消化器官を通り、肛門から排泄されるのです。

消化器官である胃腸の主な役割は簡単に言うと人間が生きていくために必要なエネルギーや栄養を吸収することだといえます。また、有害な物質を体外に排泄することも非常に重要です。しかし、これら消化器官は毎日大量の食物を消化・吸収しているため、トラブルも起こりやすいのです。食生活はもとより、精神的なストレスも深く関係し、様々な胃腸の病気に現代人は悩まされています。

食生活の変化で肉食が増え日本人は腸が長いため滞留時間が長くヘドロ化してしまい腸内の環境が悪化の一途をたどっている方が増えています。それが原因で胃腸病を初めとする様々な病気の発祥地とも言えるのです。胃腸は木に例えると根の部分です。根が腐れば木は育たず枯れて倒れて終わってしまいます。人間もまったく同じなのです。

老化(腎虚)

胃腸疾患

「腎虚」とは中医学でいえば、腎機能の衰えをいいます。腎機能が衰えると、精力減退、体力の衰え、腰の痛みが、目立つようになります。「腎虚」になると、肝、脾、心、肺の各臓器に大きく影響を与えます。

「腎虚」とは現代流にいえば、脳下垂体や副腎を含んだ、泌尿生殖器の障害と言えます。腎虚になるとインポテンツ・不妊(生殖機能の衰え)・老化・発育不良多尿・頻尿・失禁・口渇(水分代謝の調節不良)・疲れやすい・無気力(生命力、精力の貯蔵不足)・白髪・抜け毛・皮膚がカサカサして乾く・耳鳴り・難聴・骨が折れやすい・歯がぐらつく・虫歯が多い・健忘・注意力散漫・ノイローゼ(骨髄、脳)呼吸困難・ぜんそく・気管支炎(気を納める)・足腰の痛み・足腰の衰弱(腰は腎の器)また「腎」とは「先天の気」の宿る場所と言われている。

その「先天の気」は蝋燭の炎のようにとろとろと燃えていて、その炎の強さや蝋燭の太さや長さは皆個人差があります。あまりにもかすかな炎の人には炎を少し強めてあげる漢方を使い、あまりにも炎の強い人には少し抑える漢方を使います。
炎が消えたところが寿命です。

(アルツハイマー・痴呆症・糖尿疾患)インスリンとの関係

血液中の糖分、つまり血糖が慢性的に過剰な状態になりやすい体質を糖尿病といい、日本人の約5%がこの体質を持っている。
アルツハイマー病も痴呆症も同様に脳細胞の中に、ゴミが入りインスリン分解酵素であるアミロイドによって排出します。症状が出にくい為に、発見が遅れたり、高血糖を指摘されても放置している人が少なくない。長期間、高血糖が続くと失明や心筋梗塞、アルツハイマー病、痴呆症などの重大な合併症を引き起こします。

原因と発病

遺伝的傾向を持った人に肥満、過食、大酒、運動不足等が加わって発病することが多いが遺伝的傾向や背景もはっきりせず、突然発病する事もある。いずれも食べ物には充分に気をつける必要があります。糖尿病は、インスリンという膵臓でつくられるホルモンの働きが不足して起こります。インスリンは、膵臓や筋肉・脂肪組織など身体組織の糖、タンパク、脂肪代謝の調節に重要な働きをしているがその不足は特に、筋肉や脂肪組織の細胞へ糖分(グルコース)の取り込みを低下させ、肝臓からの血中へグルコースの放出を促進して高血糖をもたらす。

食事の食べる順序

アルツハイマー病の原因である脳内のゴミ(アミロイドβ)はインスリン分解酵素により外へ排出される事がわかってきました。食事予防とは違う方法、お米やパン(ブドウ糖)を先にまたは、過剰にとる事が習慣的になると、膵臓からインスリンが大量に出るために血液中に停滞し慢性的になる。

慢性的にインスリンが多過ぎる状態になるような食生活をしていると、インスリン分解酵素はインスリンの分解の為に消費されてしまいます。そうなると、アルツハイマー病の原因物質と言われるアミロイドβの分解が手薄になってきます。

慢性的にインスリンが過剰な人とは、2型糖尿病の人と、糖尿病予備軍の人で、このような人は特に気をつけないと、アルツハイマー病の原因物質と思われるアミロイドβが脳内にたまりやすいのです。つまり、アルツハイマー病にかかりやすいのです。食事を摂るときには、まず野菜、味噌汁を先にとることを意識するだけで、糖尿病・アルツハイマーを予防する事ができるのです。